私の名前は…
□00,プロローグ
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とある年の冬休みのある日。
私達家族は車に乗って自宅に帰る途中…だった。
車の中では他愛のない話をしている。
「二人が揃えば」
「もっともっと強くなれる。」
「そして完璧になれる。」
「「二人で世界一になろう。」」
「世界一か〜。頑張れよ。二人とも。」
『ねぇ、あたしも入れてよ。』
「そうだね。」
「しょうがないから入れてやるよっ。」
『「ふふっ。」素直じゃないんだから〜。でも、ありがとう。』
「じゃあ三人で世界一になろう。」
「『「おー!!!!!」』」
三人の意思がピッタリと重なり、ひとつになった瞬間。
これから、三人でついさっき立てた目標達成のための道を歩きはじめる。
三人揃って、足並みも揃えて。
幸せ…だった。
この幸せが続く。
そして、これから輝かしい未来がやって来ると信じていた。
それを三人の誰ひとりとして疑わなかった。
そう、幸せな将来への道が見えてきた気がした。
一人では、無理かもしれない。
どっかで断念してしまうかもしれない。
あきらめてしまうかもしれない。
でも、どんなに辛く険しい道のりでも三人の絆さえあれば何でも乗り越えられる。
この絆に勝るものを見たことはない。
どんなものより強い絆を持っていると思う。