私の名前は…

□01,発見
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プロローグとちょうど同じ日。

俺こと佐久間次郎は母親と近くのスーパーに向かっている。

こんな寒い日に行くなんて、本当にうんざりだよ。

でも行くはめになった。

そう、事の発端は母親との会話だった。


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佐久間母「今日ね、〇〇スーパーでコーンスープが安いんだ。一個100円。安いわ〜。この頃物価が高騰しているのよね〜。家計がピンチ。だから、これを絶対にゲットしなくては。ふふっ。」

佐久間「へぇ〜。そうなんだぁ。じゃあ、買って来て。俺、飲みたいから。ちょうど今、家に置いていないから。よろしく〜。ってか笑い方変だよ。俺は家で留守番しているから。いってらっしゃい。」

佐久間母「はぁ〜。何言っているの!?次郎も一緒に行くのよ!!これは、決定事項。はい。さっさと行く準備しなさい!!」

佐久間「はぁ!!何言っているの。冗談だろ。母親と買い物なんて行くわけないに決まってるじゃん。これ、小学五年生の常識。当たり前。知らないの?まぁ、おばさんだからしょうがないか。」

佐久間母「んなわけないじゃん。母親に対してその言い方は何?次郎も来なさい!!これは命令よ。絶対
に従ってもらいます。どんな手を使っても。ほら!!行く準備する!!」

佐久間「はぁ〜。ますます意味分かんねぇよ。こんな寒い日に外なんて出たくないよ〜。」

佐久間母「それは、こっちも同じ。」

佐久間「それに、母親が子供に手を出すなんてあってはならないことだろう。警察に逮捕されるだろう。そんなことになったら、そっちも困るんだからやるわけない。さっさと行って来いよ。」

佐久間母「そんなことばれなきゃいいの。絶対ばれないようにやるんだから。そこんところの心配は無用。本当にいいの〜。どんな目にあっても知らないよ〜。ふふっ。」

佐久間「俺の母親悪魔と化してるぞ。大丈夫か?笑い方怖いぞ。」

佐久間母「あたしのどこが悪魔だって。優しい天使だろ。」

佐久間「とにかく、俺は絶対行かない!!そんなに俺を連れて行きたければ何でもやってみろよ。」

佐久間母「次郎!!コーンスープはお一人様一点限りなんだよ。それをわかって言っているの!?二個買うにはあんたも来るの。わかった!!」

佐久間「それをはじめから言えよ。」

佐久間母「言ったじゃん。」

佐久間「言ってねぇよ。俺は今、そのことを初めて聞いたよ。初耳なんだよ。」
佐久間母「えっ、そうだっけ?まぁ、そのことはどうでもいいや。で、一緒に来てくれる気になった?来ないとコーンスープ飲ませないわよ。」

佐久間「はぁ〜。しょうがないなぁ。」




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というわけだった。
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