小説

□めぐる運命
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『カガリも、もうそろそろ 17才になりましたし、お相手を考える年になりましたね』

カガリの心臓を止めるような、叔母さんの台詞にビックリした。

『叔母さん。まだ私には早いと思うんだ……』

『そんなことはないわ。キラも10才の時からラクスちゃんと婚約してるじゃない』

『そっそんな〜』

冗談じゃない!まだ若いのに、将来の伴侶を決められるなんて………

カガリは根が真面目すぎるのか?これまで誰とも付き合ったことがなく、恋愛に関して全く免疫など持っていなかった。

『早速、お兄様に聞いてみましょう。カガリをお嫁さんに出すのなら、慎重にお相手も選ばなければなりませんからね』

嫁という単語が、カガリの頭の中をグルグルと回る。

どうしようもないのか?………そうだ!お父様なら叔母さんを止めてくれるかも………


※※※※※※


『お兄様?カガリのお見合い話がきてるとこの間言ってましたね?』

『ああ。きていたがそれがどうかしたか?』

『カガリもそろそろお年頃ですし、婚約者を決めておくのも良いかと思いましたの。そのお見合いの相手はどのような家柄の方ですか?』

『まだカガリには早いのでは……』

『そんなことありません!キラもラクスちゃんと婚約してますでしょ?もう17才ですし、これからはパーティーの出席も増えるんですから、変な男に騙されないよう、今からお相手を考えておいた方がいいんです!』

『うっ。………そうかもしれん………』

『っで?お見合いの話しはどのようなお相手ですか?』

『断ろうと思っていたんだが………ザラ財閥の当主パトリックの息子だ』

『まあ。ザラ財閥……いいお相手ではありませんか!それなのにどうしてお断りしようとなさったのですか!お兄様?』

『カガリにはまだ早いと思ってだな……』

『そんなことを言って、カガリが行き遅れになったらお兄様のせいですよ!』

『うっ。すまない……あとはお前に任せる……すまないが今から出ないとならない会議が………』

父はこれ以上言われてはかなわんとばかりに部屋から出ていってしまった。



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