野獣アパートメント

□Heat Beat
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「あら?チャンソン?」

通りかかった女性が声をかけてきた。

チャンソンは振り返ると、「ああ、久しぶり」

と一言だけ答えた。

俺も振り返る。

そこには俺達より年上であろうセクシーな感じの女性が立っていた。

誰だよ。

「元気だった?なんかすごく逞しくなったわね。たまにテレビで見てるわよ」

その女性はチャンソンの肩に手を置き、スルリと横に座った。

俺は彼女を不機嫌な顔で見る。

「あら、あなたも2PMの子ね。知ってる?私、昔チャンソンと付き合ってたのよ。だいぶ前に別れちゃったけど。」

聞いてもいない事をペラペラしゃべっている。

チャンソン「悪いけど今大事な話してるから、席を外してくれないか?」

チャンソンは俺を気遣ってその女性に言ってくれたようだ。

「何よ、どこに座ろうと私の勝手でしょう。」

そう言うと彼女は飲み物を注文した。

チャンソンは参ったな、と言う顔でこっちを見た。

このバーに入った時になんか変な感じがしたのはこのせいか。
俺たちにはあまり縁がなさそうなバーだったから嫌な予感がしたけど、昔の彼女と良く来てたんだ。



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