kaleidoscope
□第一章 君が異性に変わってゆく
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あくる日の朝、私はいつも通りにユリウスを迎えに行った。
「ユリウスー!もう行かないとバスに乗り遅れるわ!」
「…ふぁ……おはよう、ルル。」
あくびをしながら出てきたユリウスを見て、私の心臓は、また大きく跳ねる。
そのままドキドキと音をたてるので、動揺が顔に出ていないか不安になる。
「待たせてごめん。行こうか。」
「えっ?…あ、うん!」
いつもと変わらないユリウスに、私はやっと我を取り戻した。
いつもの様に、バス停まで並んで歩く。
すると、今まで気がつかなかったことにいくつも気付く。
子供の頃はほとんど無かったのに、意外とある身長差とか、私より広い歩幅とか…
その広い歩幅を私の歩く早さに合わせてくれているのが、嬉しいな、とか感じてしまって、
本当に私はどうしてしまったのかしらと思う。