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□ひだまり日和
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パタパタパタと私は走る。
いつもよりちょっと遅くなっちゃったから急いで玄関ホールに行くと、いつものようにラギが待ってくれていて、嬉しくなる。
「おはよう、ラギ!今日が何の日か知ってる?」
「はあ?んな特別な日だったか?」
本当に分からないのかな?
今日は…3月29日は、私にとって1番大事な日なのに!
「ものすごく特別な日よ!分からない?」
「知らねーな。つかお前、時間大丈夫なのかよ。」
時計を見て、私は青くなった。
「大変!もうすぐ授業が始まっちゃうわ!」
「だと思ったぜ。ほら、行くぞ。」
「あっ待って!」
そう言って、私はラギを追いかけた。
◇ ◇ ◇
お昼休み。
ラギを探して玄関ホールに行く。
今日は特別だから、いつも以上に心が弾んでる。
「お、ルル、良いところに来たな。昼飯、食いに行こうぜ」
「うん!でもね、食堂じゃなくて、ちょっと一緒に来て欲しいの!」
「は?良いけどよ。俺、腹減ってんだよ。今じゃないとダメなのか?」
「どうしても今じゃないとダメなの!」
真剣な目で言う私を見て、わかったよ、とラギは言った。
「で、どこ行くんだよ。」
「うーん…湖のほとりが良いかな。」
「行き先決まってんじゃねーのかよ。」
「ふふっ大丈夫よ!」
「何がだよ………」