kaleidoscope
□プロローグ その時のこと。
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ここまでの一連の行動も会話の内容も、ほぼ毎日繰り返している。
もう日課と言っても良いくらいかも。
せめてユリウスももう少し自分の体を大切にしてあげてくれればいいのに。
そしてその日の授業が終わって、私は帰りに寄り道して、友達2人とカフェでおしゃべりしていた。
恋愛の話になったとき、1人が突然私に聞いてきた。
「ねぇ。ルルって、好きな人とか、いないの?」
「…好きな人?」
「そぅそぅ。私も気になってた!」
好奇心いっぱいの目の2人にそぅ聞かれて、私は戸惑いながら、別にいないと答えた。
すると2人は何故か驚いたみたいだった。
「そうなの?ルルはユリウス君のことが好きなんだと思ってた!」
「ていうか、私はてっきりもぅ付き合ってるんだと思ってた!」
2人が口を揃えてそんなこを言う。
何でユリウスの名前が出てくるのか不思議に思って聞いてみた。
「ユリウスと?どうして?」
「どうしてって…あれだけ一緒にいて、ベタベタしてたらそう思うから。普通。」
そういうものなのだろうか。
少し悩みながら、答える。
「別にそんなこと無いと思うけど…ユリウスはただの幼馴染よ。」