*薄桜鬼*

□君の温もりが
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「総司さん!総司さん!起きて下さい!」




それでも、私より大きなその体はガクガク揺れるだけだった。


頭をよぎったのは、銀の銃弾を受けたときのこと。

あの傷で削られた彼の命は、もぅ果てようとしているのかもしれない。


そうじゃないなら、
労咳が、もう彼の命を蝕み尽くしてしまったのかもしれない。


そう考えただけで、
私の目からは大粒の涙がいくつもいくつも流れ落ちた。



「総司さん!!総司さん!!お願いです!目を開けて下さい!
総司さん…!!!」


もう目覚めてくれなかったらどうしよう。
もう声も聞けなかったらどうしよう。

お願い、もう一度目を開けて!
お願い、お願いですからーーー・・・!

そうして祈るように揺さぶっていたら、
突然、総司さんは起きあがった。
私は驚いたけれど、なにより安堵して、


「良かった…!総司さん…どこか痛いところはありませんか!?」

と聞いたのだけれど、

「…………」               

「……総司さん?」               

何も言ってくれない。
顔を覗きこむと、
総司さんは気まずいような、何とも言えないような顔をしていた。
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