エスト×ルル

□眠る君に秘密の愛を
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廊下の向こうの方に見慣れた綿菓子のようなピンクの頭を見つけて、
身を翻したのは、もう条件反射と言っても良いだろう。

しかしあの人はその一瞬の間に僕を見つけたらしく、


「エストー!!」


いつもの様に駆け寄ってきて、そのまま後ろから僕に抱きついた。

そのまま2人とも倒れてしまう。

この人は何度同じことをすれば気が済むのだろうか。


「ルル、いつも言っているようですが、僕に飛び掛るのはやめて下さい。」

「うぅ気を付けようとは思ってるのよ?だけど」


これで気を付けていると言うのなら、気にせずに振舞われたらどうなるのだろう。


「気を付けているのなら、もう少し控えるようにして下さい。これでは僕の身がもちません。」

「分かってはいるのよ。でも、エストを見つけたら無意識の内に走り出しちゃうの。だって、エストが大好きなんだもの!!」


まったくどうしてこの人はそんなセリフを恥ずかしげもなく言ってしまうのだろう。


「っ!そそれは分かりましたから、とにかくもう少し控えるようにして下さい!それと、いつまで人の上に乗っているつもりですか。」


そう僕が指摘して初めて気がついたように慌てて降りた。
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