朱線-akasen-
□朱線 akasen
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「タイムリミットは明日中ね」
ユチョンが言い出してきた。
「日付が変わる前にユノを落とせるか・・・ジェジュンできる!?」
昨日、ユチョンとしてしまった他愛のない賭けごと。
でも、ボクにとっては威厳がかかっている・・・
嫁?として、兄として・・・
ま、ユノ落とすなんてなんてことないと思うけど。
タイでのイベントを終え、明日は韓国に帰る。
その前に…と、現地スタッフが打ち上げを開いてくれた。
ハードなイベントだったため、よけいにみんなテンションが高い…
ボクは仲良くなった現地スタッフと、チャンミンと、一緒に飲んでいた。
広いアジアチックの店内は、貸し切りにしてあり、現地スタッフ、韓国班、メンバー、それぞれ好きにくつろげるようにセッティングされていた。
賑やかな店内。ボクもこういう雰囲気が大好きで、今日は久々にお酒がすすんでいる。
仕事の後の酒って、なんでこうおいしいのかな…
タイは暑く、喉も渇く。日中カラカラの喉は今、大好きな味で潤っている。
でも、賭けのこともあるし…
これがボクのペースを抑える羽目になっている。
いつも楽しい雰囲気にのまれボクが泥酔すると、きまって機嫌が悪くなるユノ。
嫌なんだよね!?
僕が意識のはっきりしない状態で他の誰かに寄りかかるのが。
ほら、今もボクにしかわからないように、こっちに神経とがらせてる。
そんなに気になるならこっち来ればいいのに。
でも、頑固者のユノはこういう時絶対動かない。
リーダーだからとか何とか前は言ってたけど・・・
そんなん嘘だな。
今は、はす向かいのテーブルでスタッフと談笑してるユノ。
そんな風に見せかけて・・・・ちゃっかり目線はボクを追っている。
あ、目が合っちゃった…不覚・・・
仕方ない。こっちから行ってあげるよ。
ユノのそばへ。