スキア(キルア)とルス(ゴン)とシュネー

□No.2
1ページ/1ページ

「ちょっと待っててくれ・・・お〜い!ルス!これ見てくれよ!」


「待って〜!;;今、忙しいんだ・・・なに?スキア?」


黒髪のとんがった明るい顔をした男の子がドアから顔を出した


「これ、読めるか?」


スキアと呼ばれた男の子は私の字の書かれた紙をルスに渡した


「どれどれ・・・え?」


紙を覗き込んだルスは先ほどのスキアのように大きい目をさらに大きくした


「見た事ないよ・・・誰が書いたの?」


「お前が拾ってきたコイツ」


スキアは私を見ずに人差し指を向けた


「あ!良かった!起きたんだ?」


人懐っこい笑顔を見せ、私のとなりに来た


私はルスの人懐っこさにたじろいでしまった


「ねぇ、君名前は?年は?どこからきたの?」


矢継ぎ早に質問を浴びせる


「おい、ルス・・・そいつ声出ないらしいぞ?」


「え!そうなの!?でも、口は動かせるでしょ?名前教えてよ。俺読み取るから」


私はちゃんとルスが読み取れるか心配でルスを見上げた


「心配しないで!俺こういうの得意だからw」


朗らかな笑顔に自信満々の象徴ピース


私は仕方なく口を動かした


「ウエ・・・スネー・・・シュネー!?」


ルスは見事に三回目で私の名前を当てた


「ふーん・・・お前、シュネーっていうんだ」


スキアは微笑を浮かべて私に近づいてきた


この次に私の取った行動はなんとなくとしか言えない


特に理由はないのだ


しかし私はスキアから身を守るように両手で防御の姿勢を取った


スキアは軽く口笛を吹くとハエでも払うかのように私の手を払うと頭に手を置いた


「スキア・・・何してんの?」


きょとんとしたルスがスキアに問いかけた


私は今までされたことのないこの頭を撫でられるという行為に硬直し、動けなくなっていた


「いや、この頭、撫でたくならねーか?」


自分でもびっくりといった表情でルスに聞き返した


「この表情も面白いし?」


付け加えるように私の顔を覗き込んでいった


「どれどれ?」


このルスという子は‘どれどれ’というのが口癖なのだろうか?


スキアに従いに私の顔を覗き込む


私は思わず赤面した


こんなに間近で男の子に顔を見られるのは3年前以来だ


じろじろとルスは私の赤い顔を見て首をかしげた


「普通じゃない?」


「そか?まぁ、いいや。おい、お前家どこだよ?」


「そうだ。今頃家の人みんな心配してるよ」


二人そろって私に家の所在地を聞いてくる


でも私はその前にここがどこだか知りたい


手でストップの万国共通合図を出した


その合図が分かったのか一斉に口を閉じる


ここはどこ?
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ