言ノ葉
□エスケープ
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巡る記憶、取り残された身体、混乱する心…
「私」は宙に解き放たれた
不確かなもの
それは頼りなくて不確かなもの
胸に空いた穴を埋めるものは何か
一つ一つ欠片に手を伸ばすけど
どれも私には当てはまらなくて
ねぇ、私が幸せだったこと一秒きりでもあった…?
消したい携帯のメモリーはあっても
消したい記憶などはない
ただ同じ事を繰り返す退屈で孤独な毎日
人は皆、罪に罪を重ねて生きていくもの
人の心なんて覗けないから
安らぎなどあるのだろうか?
真っ暗な闇に吸い込まれるように
私は夜へと逃げ込んだ
後戻りなど出来ぬように
深く
深く
果てしなく
永遠より永く
もう誰の手にも届かないような
そんな場所へ
どうか私を連れていって欲しい…