**片思いのその先**
□穏やかなヒナタ日和
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五月上旬。
やっと春らしくなった時期。進級して初めての連休が来た。
だからこそ鍛錬するにはもってこいな暖かさ。
しかし、あいつは部活で出掛けていてただいま不在中である。
『はぁー、暇…』
リョーマから一緒に来ないかと言われたが今日は断った
昨晩から虚狩りに出て帰って来たのが早朝だった為…流石のあたしも動く気力がなく、家でおとなしくしている事にした。
『けどやっぱりついて行けば良かったな・・・、リョーマに何かあってもあれだしな…はぁー』
『けどなぁー、今日は昼で上がりだって言ってたからなー。もう、あと数分で終わるしね・・・』
そんなことを縁側で考えていれば、
ほあら〜
と、聞き慣れた鳴き声が聞こえてくる。
心地よく日が当たるこの縁側に寝ころんでいたあたしは起き上がり声の主をみる。
『カルピン、お前もひなたぼっこかい?』
ここのペットであるネコの名を呼べば、すり寄ってくる。
そして、いつものようにあたしの膝の上に乗って心地よさそうにしていた。