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□女子部屋へGO
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男子部屋巡りが一通り終わり、次は女子の番。女子棟と繋がっているのが1階のみなので、皆で一旦下に降り、そして女子棟2階へ。トップバッターは響香だ。
「……ハズいんだけど」
がちゃりと開いた、その先は。
「楽器がいっぱい!!」
ギター、ドラム、キーボード、アンプ、スピーカー、何種類ものヘッドホン……まるでスタジオだ。
「響香ちゃんこれ全部弾けるの!?」
「まァ一通りは……」
「すごい! 楽器できる人って尊敬するよ……!」
「んな大袈裟な…」
手放しでほめる紡に、響香が顔を赤らめて俯く。そんな空気に水を差す声。
「女っ気のねえ部屋だ」
「ノン淑女☆」
ドスっ!!
「……自業自得」
響香のイヤホンジャックの餌食となった上鳴と青山に、紡は苦笑いした。
「次は私、葉隠だ!」
ぴょんぴょん飛び跳ねる透は、躊躇うことなく、むしろ楽しそうに部屋のドアを開ける。
「どーだ!?」
「可愛いっ……!」
ピンクを基調とした可愛らしい家具に、ぬいぐるみがたくさん。女の子なら一度は憧れる、お手本のような女子部屋だった。
「プルスウルトラふごふっ!?」
すんすん、と部屋の匂いをかいでいた峰田が、紡によって簀巻きにされる。
「いつ復活しやがった」
「紡ちゃんありがとう! でもキャラブレてるよ!」
そして続くは、三奈の部屋。
「じゃーん!! カワイイでしょーが!!」
「三奈ちゃんっぽい!」
黒とピンクの組み合わせは、派手ではあるが三奈の部屋となると不思議としっくりくる。統一感があって、とても可愛い。
「次はお茶子ちゃんだね」
「味気のない部屋でございます…」
少し照れくさそうなお茶子の部屋は、派手さこそないがどこか懐かしさを感じさせる。
「実家のような安心感」
「こういうのが一番落ち着くんだよねえ」
そんな中、尾白がううんと唸る。
「なんかこう……あまりにもフツーのジョシ部屋見て回ってると背徳感出てくるね……」
「禁断の花園……」
(常闇くんなんか意味深……)
さて、次は5階。まずは梅雨の部屋なのだが。
「梅雨ちゃんは気分が優れんみたい」
「疲れちゃったのかな?」
というわけで、その次は……。