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□第二の試験
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「紡さん!」

「あ、ヤオモモちゃん! 梅雨ちゃんに響香ちゃん、障子くんも! みんな合格したんだね!」

「紡ちゃんと轟ちゃんもなのね。良かったわ」

「やっぱ2人がウチらん中で一番乗りか」

「流石だな」

百たちに続き、出久や勝己たちもやってきた。最後の最後までもつれこみ、ギリギリ合格した者達もいたが、なんと1-Aは予選全員クリアを果たすことが出来た。

「ヒヤヒヤしたけど、みんな合格できて良かった!」

「ああ。次はどんなもんか……」

『えー、100人の皆さん、これご覧下さい』

モニターに映るのは、先程まで試験が行われていたフィールド。

「? なんだろね」

「次も同じフィールドでやんのか……?」

「まあ、これだけ大掛かりなフィールドだし、1次だけの使い捨てじゃ勿体ないと思うけど……」

ズンッ━━━━━━……

「………え?」

地鳴りのような響きに、ぐらりとフィールド上のビルが傾いた。次の瞬間。

━━━━━ダアァァアンッ!!

「!?」

ビルが、塔が、山が、火をふいて崩れていく。まるでジオラマでも壊すようにいとも容易く崩壊するフィールドに、受験者たちは驚きを隠せない。

「え、なに。なんで?」

『次の試験でラストになります! 皆さんはこれからこの被災現場で、バイスタンダーとして救助演習を行ってもらいます』

「救助演習か」

「…………………戦闘じゃないんだ」

「なあ、ほんとお前何言われたんだ」

「気にしないで。……ってあれ!? 人がいる!!」

倒壊したフィールド中に現れた人影。中には怪我をしている人もいる。

『彼らはあらゆる訓練にはおいて今引っ張りダコの要救助者のプロ!! 「HELP・US・COMPANY」略して「HUC」の皆さんです』

「よ、要救助者のプロ……?」

「よく見りゃあれ、血糊か」

試験内容は、傷病者に扮した「HUC」の救助活動。それをポイントで採点し、基準値を超えれば合格となる。

「ずいぶん曖昧な説明だな」

「うん。加点方式なのか減点方式なのか……それに、基準の点数も明かされないなんて……」

「わからん以上は訓練通りやるだけだな」

「うん…」

「おい、士傑こっち来てんぞ」

「!」

切島の声に振り返ると、その言葉通り士傑高校の面々がこちらに近づいていた。
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