駄文(妄想ver)

□ビーナス可愛いよアテナ
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(予め、前のページに戻って
作者が意図したであろう人物の名前を
設定しておくと一層楽しめます。)


元旦の朝。
ビーナス氏は寝床の中で
目を覚ました。
向かいの家の庭あたりで、羽根を
つく音が単調に響いている。
……この間の女子小学生かな。

新しい年の陽が、窓から美しく
さしこんでいた。
彼と同じに寝ていた猫を
のんびりと撫でていると、
一階のほうから彼の妻の声がした。

「ビーナスさん、そろそろ
起きたらどうなん、もう
カレーできはったよ。」

「ああ……」
彼はあくびとも返事ともつかない
声を出し、いつもの習慣で
手を伸ばして枕元を
探ろうとした。しかし、
すぐに昨夜のことを思い出し、
その手をひっこめた。

昨夜、年越しの
テレビ番組を眺めながら、
(KARAのスンヨンが可愛かった)
ビーナス氏は一大決心を
実行しようと試みた。

元旦からは禁煙をしよう。
タバコくらい無意味なものはない。
肺や心臓に悪いそうだし、
火事のもとにもなる。

彼は妻にその決心を表明した。
「ぼくは元日から禁煙するよ」

妻は言った。
「そんな無理しちゃあかんよ。
お金にも困ってないし、
ビーナスさんそんな
吸う人じゃないでしょ。」

妻はあまり相手にしなかったが、
ビーナス氏は大声で主張した。
「いや、ぼくはやる、
必ず禁煙してみせる。
明日からは吸わないわ。」


……そして、眠ったのだった。
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