駄文(妄想ver)

□セイレーン可愛いよ橋本怨む
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(予め、前のページに戻って
作者が意図したであろう人物の名前を
設定しておくと一層楽しめます。)


朝、俺が寝床のなかでうつらうつら
していると、入り口のベルが鳴る。

俺は郊外にあるホテルに
しばらく泊っている。
小説家で、まだ独身。気楽な生活と
いいたいところだが
毎朝このベルで
目を覚まさせられてしまう。
もっと寝床のなかに居たいのだが、
起きないでいるとベルは鳴り続けなのだ。

立ち上がり、ドアを開けると
そこに立っているハシホモが言う。
「セイレーンさん、もうそろそろ
お起きになりませんと
打ち合わせに遅刻なさってしまいます」

ネクタイをしめた、きちんとした
身なりのハシホモ。もっとも、
無理をしてそんな服装をしているので、
どこかしっくりしない。
それに、目付きもよくない。
いつも、にやついている。
またそれを隠すために伏し目がちなのが
非常に気になる。

「わかっているって」
俺が答えると、ハシホモは頭を下げ、
部屋のなかに入ってくる。そして
俺のカバンを勝手に開け、
ペットボトル入りの海洋深層水を
手のひらに乗せて言う。

「少し古くなっているようでございます。
今日あたり、新しいのを
ご購入なさったほうがいいと……」
にやつきを堪えたその口調は
なんともぎこちなく、
俺のイラつきを増大させた。
……こいつは、俺がカロリーメイトと
海洋深層水で朝食をすますことを、
覚えてしまっているのだ。
「…そうするよ。」

俺はカロリーメイトの袋を破り、
口をつけた。
奴は俺の顔を覗き込み、
安心の表情をした。
…そのまま、俺が咀嚼するのを見ている。
つくづく、気持ちの悪い奴だ。
こんな奴のために
FavStarを有料版にするつもりはない。

「あ、深夜のアニメ鑑賞は
健康のためになるべくなら
おやめに……」
「カロリーメイトはただでさえ
食事じゃないのに、お前の
顔を見ていると消化が悪くなる。
出て行け!」
「かしこまりました。では
 また後ほど……」

ハシホモはドアを開け、あたりに
人影がないのを確かめ
そそくさと出て行った。
俺は朝食を済ませ歯を磨き、
化粧を済ませ、のそのそと着替えをした。
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