神の愛娘。

□第七話
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[加奈視点]


何よ、何よ、何なのよぉっ!!


ねぇ、何で急に加奈に冷たくするのぉっ!?


ついこの前まで、応援してても笑ってたじゃない!

加奈の事取り合ってたじゃない!!


なのに何でぇ!?

何で急によそよそしくなって、「応援しなくていいから仕事して」なんて言うのよぉ!?


加奈に応援されるんだよぉ?

嬉しいでしょぉ?

嬉しいに決まってる!

何で、何で何で!!

…そうよ、これも、全部アイツのせい。

加奈のリョーマを奪った、あの女のせい!

全部全部、アイツが悪いんだ!!

どうせアイツも神様にお願いしてトリップしてきたんでしょ!

傍観主気取りのつもり!?

ブッ細工な顔のくせに!!

何でリョーマはあんな奴に構うのよ!!



───そうよ、きっとそうだわ。

全部全部アイツのせいよ。

そうに決まってる。

でなきゃ、皆が急に冷たくなったのも説明がつかないもの。

こぉんなに可愛い加奈が嫌われるなんて、有り得ないんだからぁ。

だから、みんなの目を覚まさせてあげる。


そのためにわざわざ朝早くに学校に行って、あいつの机にラクガキしたの。

あいつが孤児だってのはわかってんのよ!

パパにお願いしたら、すぐ調べられるんだからぁ。


なのに、全校集会なんて開かれちゃって、「イジメがありました」なんて言っちゃって。

校長に泣きついてんじゃないわよぉっ!

どうせ、トリップ特典なんでしょっ!

もう、神様いい加減にしてぇ!

もっと、もっと逆ハー補正を強くしてよぉ!

加奈より可愛い女なんていないんだからっ!

加奈はもっと愛されるべきなのよ!

そうよ、加奈がお姫様なんだから。

加奈だけが、お姫様なんだからっ!

加奈だけが愛されればいいのぉ。

レギュラー陣はみぃんな加奈の王子様なの。

だから…ねぇ?

もう少しだけ待ってね、リョーマ。

すぐに目を覚まさせてあげるからねぇっ!
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