そうこ 


□剣を君に
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最悪だな…
フレンと隊長に推されるまま、子爵様の護衛騎士になっちまった。

どうせすぐにクビにされるのが関の山だろ。
わざわざ態度なんて改めてやるかよ。
そう開きなおった俺は、子爵様と二人きりなのを良いことに、話を切り出した。

「何で俺を選んだんだ?俺の評判ぐらい知ってんだろ。」

とにかくそれが不思議だった。
フレンではなく、俺が名指しされたことが。
知らないはずねぇよな…
自分で言うのもなんだが、騎士団ではかなり浮いていた。
さらに、貴族に対する態度の悪さなんて知れ渡ってるはずだ。
今の所、フレンがいたりして暴力沙汰にはなってねぇが…
もし、俺の感に障るようなことをコイツがするなら、容赦しねぇ。
もともと騎士団も辞めようと思ってたしな。

問われた本人は穏やかに微笑んでいた。

「何でって…ユーリがユーリだからかな。」

「は?」

「ユーリなら、俺が間違ってもちゃんと止めてくれると思ったから。」

何を言って…
俺が何で子爵様を止めなきゃなんねぇんだよ。
訳わかんねぇ。

俺が思いっきり顔をしかめていても、アイツは微笑みを崩さなかった。

 
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