-cronos-
□-belior-
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「へぇ〜…遂にグランドール軍がハルティースの城まで登り詰めたらしいわよ。」
小さなリビングでソファにもたれ掛かりながら、新聞の大見出し記事を読んでいる赤髪の少女は、もう一人いる栗毛の少女に話し掛ける。
「そう。ハルティース軍が滅びるのも時間の問題ってトコかしら…?」
カウンターテーブルに肘を掛け、頬杖をつきながら赤髪の少女に応える。
そして、その話を椅子に浅く座り、脚をテーブルに置きながら静かに聞いているもう一人の男の姿がいた。
「ったく…いつまで続きゃあ気が済むんだろうな。お陰でこっちは死んじまった奴等を【成仏】させる度にいちいち動かなきゃならねぇ。」
「いやいや!それが貴方の本業でしょうが!!」
赤髪の少女は彼の発言に素早くツッコミを入れる。
「それにいいじゃない。そのお陰で私達は儲かってるんだから」
「魔物退治をしていれば、いつかは大きな目標に辿り付く事が出来る――…そうでしょ?」