tennis.


□たんじょうび。
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『今日は何の日でしょうっ!?』

「先ぱ」
『そうっ!!あたしの誕生日!!!』

(答えさせる気ないやろ)



『で、光くん?何か言うことはないのかね?』

「おめでとうございます」



……それだけ!!?
シレッとしちゃってさぁ!!

彼女の誕生日だよ!!
もっとリアクションとってくれてもいいじゃん!!!



「俺、練習いかな」

『えっ‥、あ、そっか。』

「ほな、また連絡しますわ」

『…う、うん』




……
行っちゃった……。

嘘でしょ。
これで今年の誕生日終わり?


練習なのは仕方ない。
「おめでとうございます」だけなのは彼の性格を考えると仕方ない。

プレゼントなんて期待してない。


……嘘。
ちょっとは期待してた。


高いモノなんていらない。

光の気持ちだけで充分。
光と一緒にいられるだけで充分。


だったのに…




だったのに……








「先輩、」

『……ぇ』

「なんちゅー顔してんスか。ぶっさいくやわー」

『……ひか…る…』

「はい」

『…練習は?』

「する気なくなってしもた」

『…は…??』

「テンション下がりまくりですわ。先輩とめてくれへんし」


とめる…?
なにを…??



「練習、行くな言うてほしかったっス」


……え…


「一緒におって て、言うてほしかった」


……っっ…


「俺、自分からそういうん言われへんのですわ」


『……そういうの?』


「…一緒におりたいとか、そういうん」



光……



『あたしっ、練習いってほしくなかった!誕生日くらい、ずっと一緒にいてほしかった!!』

「…」

『どんなプレゼントよりも、光と一緒にいれることが一番嬉しいの!だから、‥今日だけずっと、傍にいて…。』

「傍におる。」

『……うん』

「…アカン、照れるわ」

『かわい』

「先輩には負けます」


























◆たんじょうび。◆

えり様っ!
ここまで読んでくださってありがとうございました!!

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