文字羅列

□幸せの箱
1ページ/4ページ

ある所に一人の男がいた。男は学者だった。
学者が研究しているのは、幸せだった。
世界中の人たちが幸せになるにはどうしたらいいのか研究していた。
いろんな偉い人や、他の研究家に話を聞いたり、古い本を読んだり、思想家なんて人たちにも会った。
だけど、学者はみつけることができなかった。
今日も、戦争は続いているし、飢えた子供たちは増える一方で、理不尽に殴られる人も沢山いた。
いつも、誰かがどこかで泣いていた。
「ああ、一体どうしたらみんなが幸せになれるんだろう。」
学者はため息をついた。
学者は結婚もせず、この研究に命をかけるほど没頭していた。気がつけば、学者は年をとっていた。
「私の最大の研究だったが、どうも完成せずに私のほうが時間切れのようだ、、、。なんとか死ぬ前に解き明かせないものかな。」
またため息をつく。
それがきっかけだったのか、学者の机の近くに一筋の光がさした。

なんだろうと思って、学者は天井を見上げるが、べつに穴は空いていない。
すると、光が急に大きくなって、中からとても綺麗な人がでてきた。
学者は驚いて、椅子から落ちそうになった。
「あなたは誰ですか?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ