拍手&リク

□2デート
2ページ/3ページ



「……っ!」
「青峰っち、どうすか?似合うっスか!?」
「…ああ」



前言撤回
全力で我侭に付き合います

いや、付き合わせてください



そう思ってしまうのも無理はない
それはなぜか?



答えは簡単だ
目の前にいる黄瀬があまりにも・・・可愛すぎるからだ




黄瀬たちを追いかけ店に入ると、2人は既に帽子を購入していた
キャラの名前は…シーさんだかスーさんという黄色いクマの帽子だ
それをかぶり、今俺に見せてるわけだが…


(可愛すぎだろ!!!)


クマの耳、モコモコとしたそれを耳辺りまですっぽりとかぶり、耳辺りからのびる飾り…
おまけに同じキャラクターの財布を首からさげ、ガキみたいに笑う黄瀬はいつも以上に…可愛い



テツも似たような(ミナルドとかいうらしい)帽子と財布を身につけていた
黄瀬と同じように「似合いますか?」と火神に聞いている


…おい火神、フリーズすんな
早く答えてやれよ。テツ、今までに見たことないくらい、目が輝いてるぞ?

まあ、火神の気持ちも分かる
大好きな恋人が、こんな格好してきたら誰でもフリーズしちまう
今すぐお持ち帰りしたいぐらいだ



「ねぇねぇ青峰っち!」
「なっなんだ!?」
「コレ!コレ買わないっスか!?」
「あ?」




黄瀬の手の中にあるものを見る
えーっと…?シルバー……リング?
なんでこんなもん買うんだ?


「っ/// だっ、だって、これペアリングだし、一緒につければけっ、結婚指輪みたいだなぁ〜って…///」

思ったんスよ…と恥ずかしそうに言う黄瀬


あ゛〜〜〜!!!畜生!可愛すぎなんだよ!!!
俺を殺す気かテメー!!



「…いいぜ。ほら、俺が買ってやるよ」
「っ!ホントっスか!?青峰っち大好き!」
「〜〜〜っ!だーもうっ!抱きつくんじゃねぇ!!」
「だってうれしいんスもん!」
「だってじゃねぇ!買いに行けねーだろが!」

と言うと、素直に離れる黄瀬
あ、もうちょっとくっついてても…ってバカ!
何考えてんだ俺は!!


危うく、本気でお持ち帰りしようとした気持ちを抑え、リングを購入する

箱を開け、片方のリングを黄瀬に渡し、さっそくリングを薬指につけてみる


(本物の結婚指輪みてー…)

そんなことを思いながら黄瀬を見る



…が、黄瀬は既に俺の前から消え、テツの元へ
何やら話し込んでいるようだ


少しは恋人と一緒にいろよ



若干むっとしたが、黄瀬の可愛さに免じて許してやる




「何話してんだ?」
「青峰っち!さっそくアトラクションに乗るっスよ!!」
「あ?」
「この、タワーオブミラーというアトラクションに乗りたいんです」
「タワー…なんだそりゃ?」
「ただのアトラクションっスよ!」
「へー…」

どーでもいいな・・・
てか、アトラクションぐらいでハシャぎすぎじゃね?

「火神くんも乗りますよね?」
「おっ!?おっおう!!」
「大丈夫ですか?なんだか顔色が…」
「だだだだいっ、大丈夫だっ!」

いや、マジで顔色悪くね…?

「大丈夫には見えねーぞ?」
「うるせぇ!大丈夫なもんは大丈夫だ!」
「無理はしないでくださいね?」
「だから大丈夫だって!!」
「火神っち、怖いの苦手スも…っ!?」
「黄瀬!テメェは少し黙ってろ!」



…オイ、火神ぃ〜!
なに俺の黄瀬に気安く触ってんだよ…!

テメェのきたねー手で黄瀬の唇おさえんな
黄瀬の唇は俺だけのも……って、バカ!

今日の俺おかしいぞ!?
変なこと考えすぎだ!!




「火神くん、いいからさっさと行きましょう」
「っ!?くっ黒子…?」


おーいテツ…?
なんかドス黒いオーラが出てんだけどー…?
目が笑ってねーぞー…?


「黄瀬くんも、早くいきましょう?今日はたくさん遊ぶんですから」
「はっはいっス…」
「青峰くん、黄瀬くんをしっかり見ててくださいね?」
「おっおう…」


ヤベェ…テツ、めっちゃこえー…
さすがに何もいえねーわ



「さっ、行きましょう」

パッと表情を変えたテツに黙ってついていく


これからは、テツを怒らせないようにしよう
そう、静かに心に誓ったのだった








次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ