君と僕。

□塚原家の一騒動
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「要くーーーーーん!起きて起きてえ!」
はあ、何で朝から引っ付かれなきゃならないんだ…
「っちょ、母さん!わかったから、は、なせ!」
ブンっ
はあ、やっと離れた。
「…要くんの意地悪ー(泣)」
プイッとそっぽを向き、部屋から出ていく母さん。
……はい!?
はあ、何でそうなるこの親は!
「はあ、ったく今日は休みなんだから少しは静かに過ごさせてくれよ…」
はあ、とこのやり取りをしていたたったの1分間で5回も溜め息をついた俺は、さっさと着替えて朝食を食べに下に降りる。



「今朝はねー?昨日親戚のお家からもらったパスタがあるから、スパゲティでもいいかしら?」
「…いいよ、」
母さんはこう見えて料理は美味い。
こう言っちゃなんだが、その、自慢にできるくらいだ。
でもさ、母さん。
「いい加減、こっち見んのやめろよ...」
「だってー、おいしくなかったら要くんに失礼でしょー?」
いや、じーっと見られる方が失礼かつ嫌なんだがな。
「はいはい、うまいから、父さんのもちゃんと見てやれよ。
せっかく今日は帰ってきてるんだし」
「あれー、要くん、言ってなかったっけー?
お父さん、今日は急な会合が入っちゃって戻ってこれないらしいのよー
だから今は家にいないわよー?」
…聞いてない、
「そ、そっか、」
今日はややこしい母と2人きり…何か響きが嫌だ。
「だから要くん、今日は2人っきりよー」
……嫌な響きだ、
 

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