世界一初恋

□とある猫の日に
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はあ、上手くいくかなあ。
今日は2月22日。
やっぱり、恋人の可愛い姿は見てみたいじゃないか。
朝飯を作って、俺は木佐さんが立ち上がって部屋から出ていくのをじっと待った。


いつものことだけど、木佐さんは下を向きながら食事をする。
時々顔を上げるけど、すぐにまた顔をうつむかせる。
不味かったんだろうか。
「どうですか?」
俺は不安になって聞いた。
「ん、うまい」
木佐さんは顔を少し上げて笑ってくれた。
うわ、可愛い…
「本当っすか!?よかったー!!そう言ってもらえると嬉しいです!!」
すると木佐さんは顔を真っ赤にして顔を背けてしまった。
あれ、俺何か言ったかなあ…
「ごちそーさま。うまかったよ」
そう言って木佐さんは何故か逃げるように台所へ向かった。
不思議に思ったが、今は計画通りに進めることに集中する!
(今のうちにっと)
俺はバックから袋を取り出し、その中からあるものを1つ取り出した。
残りの1つはテーブルの上に置き、立ち上がろうとしたとき、
「うわーーーーーーああ!!」
え、何かあったのかな。
やましいことをしている自覚がある故、ちょっとびっくりした。
すぐにでも飛んでいきたいところだが、この自分の状況からして木佐さんに姿を見られてはならない。
気になったが仕方がない。
「木佐さーん?どうかしましたかー?」
平静を装いながら尋ねると、すぐに
「な、なんでもねーよ!!//」
と聞こえたので一安心。
そして俺はゆっくりと台所に立っている木佐さんの背後へと忍び寄っていった。
勿論、これを持っていくことも忘れずにね?


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