CP小説
□君の隣は
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「だから!!なんでそうなるの!?」
「だって理科が言ったんじゃん!!!!」
「だから…!!それは…!!」
「もういい!!」
バン!!
力いっぱい扉を閉める。部屋に理科一人を残して向かうのは自室。
けんかの発端はつい1時間前に起きた出来事だ
―――1時間前
オレは実験中の理科の部屋に来ていた。オレは理科が実験をしているところを見るのが好きだ。
たまにむごいのもあるし、生き物を扱う時もあるけれど、実験している時の理科の顔はいつもと違ってりりしくて。
オレにとっては「かわいい」存在である理科のかっこいい一面が見れる機会でもある。
みんなは変態呼ばわりするし、結構変わってるところもあるけれど、それも含めて理科だと思う。
「ねーえ、理科。今何してるの?」
「今日?今日はー…」
一生懸命説明してくれる。オレには少し難しい内容だけど、がんばって聞いてみる。
「そうなんだ。成功しそう?」
オレの言葉に「?」マークを頭の上に浮かべ
「なんで?失敗することなんてないじゃない」
「え…でも、実験だし、失敗することもあるんじゃないの?」
「しないよ。手順を間違わなければ」
「でも、でも、手順をもし間違えたら…」
「間違えるのは自分だよ、自分が間違わなければ、失敗することなんてない」
「そうだけど…」
やっぱり心配だ。危険な実験をしているのに、そんな姿勢で大丈夫なんだろうか?
心配になり、ついつい口を挟んでしまう。
「本当に大丈夫?けがしたりしない?その薬品手に付いたら危ないんでしょ?」
「いや、こぼさなければ大丈夫だし…」
「でももしこぼしたら…」
「あああああ!!もう!!」
オレの言葉についに怒った理科。いつもこうだ、いつも怒らせてしまう。
「あ、ご…ごめん」
いつもオレが謝って終わり。でも、今回は少し違った。