CP小説

□君の隣は
1ページ/5ページ

「だから!!なんでそうなるの!?」

「だって理科が言ったんじゃん!!!!」

「だから…!!それは…!!」


「もういい!!」

バン!!

力いっぱい扉を閉める。部屋に理科一人を残して向かうのは自室。

けんかの発端はつい1時間前に起きた出来事だ

―――1時間前

オレは実験中の理科の部屋に来ていた。オレは理科が実験をしているところを見るのが好きだ。

たまにむごいのもあるし、生き物を扱う時もあるけれど、実験している時の理科の顔はいつもと違ってりりしくて。

オレにとっては「かわいい」存在である理科のかっこいい一面が見れる機会でもある。

みんなは変態呼ばわりするし、結構変わってるところもあるけれど、それも含めて理科だと思う。

「ねーえ、理科。今何してるの?」

「今日?今日はー…」

一生懸命説明してくれる。オレには少し難しい内容だけど、がんばって聞いてみる。

「そうなんだ。成功しそう?」

オレの言葉に「?」マークを頭の上に浮かべ

「なんで?失敗することなんてないじゃない」

「え…でも、実験だし、失敗することもあるんじゃないの?」

「しないよ。手順を間違わなければ」

「でも、でも、手順をもし間違えたら…」

「間違えるのは自分だよ、自分が間違わなければ、失敗することなんてない」

「そうだけど…」

やっぱり心配だ。危険な実験をしているのに、そんな姿勢で大丈夫なんだろうか?

心配になり、ついつい口を挟んでしまう。

「本当に大丈夫?けがしたりしない?その薬品手に付いたら危ないんでしょ?」

「いや、こぼさなければ大丈夫だし…」

「でももしこぼしたら…」

「あああああ!!もう!!」

オレの言葉についに怒った理科。いつもこうだ、いつも怒らせてしまう。

「あ、ご…ごめん」

いつもオレが謝って終わり。でも、今回は少し違った。




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ