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□ある晴れた日
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あの雨の日から数日が過ぎ、何事もなかったかのように平凡な日常へと戻った。
変わったことといえば…
『会長!来月の部長会議の資料です!』
手塚「あぁ。ありがとう。助かった。」
腕を怪我して生徒会の仕事がしばらく出来なくなったと友達に言われ、その代わりに私がお手伝いしているということと、
手塚「名無しさんは仕事が速くて助かる。」
『いえ。会長がなるべく負担にならないように気を使ってくれてるからですよ。』
名前で読んでくれるようになった、ということだろうか。
手塚「何度も言うが敬語はいらんぞ?」
『う〜ん。わかってるんだけどね〜。つい雰囲気的に敬語になっちゃうというか。』
苦笑いして言うと、気にする事はない、と手塚君も苦笑いして言う。
『あっ!手塚君!そろそろ部活行かないと。』
手塚「あぁ。そうだな。…名無しさんといると時間が過ぎるのが早い。」