頂き物

□たまには、夏風邪もいい?
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寝ている中、ナツは夢を見て、ひどく苦しんでいた。
すると誰かの優しい手がナツの額にさわり、誰だろうと薄く瞼を開けたところで目が覚めた。


ギルド内では、変わりなく元気に騒いでいた。
ナツは、なんともないと思い取りあえずギルドに来ていた。
しかし、どーも調子が悪いみたいで椅子に座り机で臥せっていた。

ナツ「ぅーーー」
ルーシィー「おはよーナツ・・ん?ナツ?」
いつも元気なルーシィーが、ナツに声をかけたが反応がなく背中をゆすった。
ナツ「・・ん?ぉーー。ルーシィーどうした?」
目をこすりながらルーシィーを見た。

ルーシィー「どうしたの?じゃないわよ。・・てかナツあんた顔色悪いわよ。大丈夫?」

ナツ「なんでもねーーよ」
ルーシィー「なんでもって・・・ちょっとハッピー、ナツどうしちゃったの?」

ルーシィーが近くでシャルルと話しているときに話しかけた。

ハッピー「うん。おいらも今朝から様子がおかしいから休めばって言ったんだけど。大丈夫の一点張りで・・・」
ハッピーが、ナツの様子を見たら、フラフラとした足取りでリクエストボードの所に向かっていくナツの後姿を見ていた。

リクエストボードの前に立ったナツだったが、リクエストボードがやけにぼやけて見えており目が焦点にあっていなかった。

グレイ「よっ。ナツ・・・・?」
グレイが、ナツに声をかけ肩をたたいた時、明らかに様子がおかしいことに築いた。
グレイ「ナツ・・お前・・・」

ナツ「・・・グレイ・・・」
グレイが、傍にい途端、急に意識を失いグレイにもたれ掛った。


グレイ「おい・・ナツ・・しっかりしろ・・おい」

力強く声を出したが、グレイの腕の中にいたナツは、すでに苦しい呼吸をしていた。
グレイが、ナツの額を触れたらとても暑かった。
ナツは、火の魔導士で喧嘩しているときの炎は熱いと感じてはいたが
ここまで熱いとは思えなかった。

グレイが、ナツを背負い、家まで送り、取りあえずナツを着替えさせ、ベットに寝かし、氷と水で氷枕と氷のうをナツの頭と額にあてた。

ナツの顔色は、少し赤く息もまだ苦しそうに呼吸していた。

グレイが、ベットの脇に座り、ナツの前髪を撫でていた。
前髪を撫でていたのに築いたのかナツが目を覚ました。
ナツ「・・・ぐ・・れい・・・」
グレイ「どうした。大丈夫か?」
ナツ「平気だ・・・こんなの・・ぅ・・ごほ・・ごほ」
上半身を無理に起き上がらせたせいか、咳も出てきた・・・。
グレイは、ナツの上半身を、ゆっくり横にさせ体温計を渡した。

グレイ「熱、測れるか?」
ナツ「ぅん・・」
言われるまま?に体温計を受け取り体温を測った。
グレイ「あとでルーシィーとハッピーが見舞いに来るからそれまで寝てろよ」
ナツ「・・・ぅん・・」
そんな話をしている時に体温計の音が鳴った。
ナツが、グレイに体温計を渡し、グレイが体温を見たら完璧に風邪だった

グレイ「高いな・・薬飲むにも何か食わせないと・・・ちょっと待って・・・」

・・・ぎゅ

グレイ「?どうした・・・ナツ?」
立ち上がりどこかに行こうとしたグレイの服の裾をナツが握りしめた。
ナツ「・・・ぃで・・・・・ぃ」
声がかすれかすれでよく聞こえなかったのでもう少しナツの方に近づいた。

ナツ「・・・行かないで。グレイ・・・一人は・・・ヤダ」
一筋の涙が流れており顔が赤く、目も半分だけあけており本来なら襲う感覚であったが
今は、堪えた。
グレイも目を伏せベットの脇にしゃがみさっきと同じように頭を撫でてあげ、優しく話した。

グレイ「大丈夫だ・・・ちょっと水持ってくるだけだから・・少し寝ていろ・・・なっ」

同じ年代だが今の体制ではグレイが自分よりも大きく感じられ触られている感覚が大人な感じがあり・・・安心したのか、眠ってしまった。
グレイは、落ちている氷のうにもう少し氷を足し
ナツの額にのせる。

グレイは、その後、水とコップを持ってきて自分の近くに置いた

ナツの苦しかった呼吸も少しだが回復していた。
その都度、額を触り氷のうと氷枕を変えたりしてあげた。

ナツが時々、魘されていて前髪を撫でてあげたりした。
グレイ(ナツ・・・ごめんな)

グレイが、ナツに誤ったのは、
一昨日のクエストの時、いつものチームでクエストの帰り道の時

ルーシィー「だけど、良かった。気前がいい依頼人で。お蔭で家賃
に少し余裕ができたわ」

ハッピー「ルーシィーってそればっかりだよね」
ルーシィー「こっちだって生活に苦しいの・・」
グレイ「でも、今回の仕事、早くけりがついて良かったな」
エルザ「あぁ、少し休めそうだな」
ナツ「俺は、もうちょっと暴れたかったなー」
ナツは、両手を頭に組んでそういった

ルーシィー「あんたは、ギルドでも暴れているでしょ。てか
物とか建物とか破壊しすぎだから。少しは、控えてよね」

ナツ「なんでだよ。暴れねーと、つまらねーじゃんよ」

ルーシィー「あんたねー・・・」

ぽつ・・

エルザ「・・・ん?」

ぽつ・・ぽつ・・ザーーー

グレイ「雨か」
エルザ「この雨は、止みそうにないな。少し雨宿りをしよう」
ルーシィー「そうね。風邪とかひいちゃいそうだし」

ナツ「なんだよ。別に何ともねーじゃん。この際、走って行っちまおうぜ」
グレイ「あのなーこんな雨の中走ったら危ねーだろ。川だってあるんだから」

ナツ「平気だって。川の近くに行かなきゃいいんだろ。だったら川から
離れて走って行くのがいいだろ」
グレイ「それもそうかもしれねーが少しは周りを見て・・・」
ナツ「だから、大丈夫だ。俺は一人で行ってるぜ」


ナツは、走って行こうとした。
グレイが、それを阻止しよう腕をつかもうとしたが阻止できずにナツが、走って行ってしまうのを、自然のいたずらか風が勢いよく吹き
ナツは、濡れた雨のせいで足を滑らせて川に落ちてしまった。

ナツはすぐに浮いて出てこれたがその後、体など拭かずに仕方なく雨宿りをする羽目になった。

その後は、何事もなくクエストに行ったりグレイと喧嘩などして変わりはなかったが、今、こうして熱を出してしまったのは自分のせいだと
グレイは、思ってしまった。

グレイ(あの時、俺が早く、お前の腕をつかんで落ち着かせればよかったんだよな。ごめんな・・ナツ)

寝ているナツにそう思いながら、少しナツから離れて、お粥を作ることにした。
残り物の、ご飯があったのですぐに出来た。
しばらくして、ナツが目を覚ました。

グレイ「おっ、起きたか。どうだ粥作ったけど食欲は・・?」
ナツ「なんか・・・喉が渇いて・・・少し減ったかも」

グレイは、さっき横に置いた水をコップに注ぎナツに挙げた。
ナツは、なんとか上半身だけ起こし水を受け取ろうとしたが、
目が焦点に合っていなかったのかコップの手前で掠めてしまった。

グレイは、ナツの頭を自分の胸によりかかるようにし水を与えた。
何とかナツを水を飲み干すことが出来少しは落ち着けた。


グレイ「ナツ、粥あるけど食えるか?」
ナツ「・・・自分で食える」

なんとか上だけを支える力を出し無理をしグレイに心配かけさせたくないと無理をした。

グレイ「たくっ無理すんな。本当は、自分の上だけを支えるのに精一杯なんだろ。ほら、口開けろ」

ナツは、グレイが言ってることも嘘ではないらしく本当は自分の体を支えるだけで精いっぱいだった・・。
少し恥ずかしいが、食べさせてもらうことにした。

なんとかお粥を食べ終わり薬も飲み終え、しばらく横になっていた。

グレイは、ナツの眠る横顔を見て微笑んでいた。

グレイ「・・・ナツ。無理しなくていいから甘えたい時は、思いっきり
甘えていいんだ。・・お前は、いつも俺やルーシィー、エルザ、ウェンディー、それにハッピーが危ない時、いつもお前は、弱音を吐かずに俺らを支えてる。だから甘えていいんだ」

グレイは、ナツの頭を撫でながらそう呟いていた。

その後、ルーシィー、ハッピー、ウェンディー、エルザが、お見舞いに
来てくれて、ナツの様子を見て皆、安心した。

〜夜〜

ルーシィー達が、帰った後グレイは、一人でナツの看病をしていた。
しかし、看病して疲れたのかナツの寝顔を見ながらナツの手を取って
自分も寝てしまった。


ナツ(ん?・・そうだ・・俺、確かギルドでぶっ倒れて・・・グレイ)
ナツが目を覚まし手が冷たいけど暖かいと感じ横を向いたら自分の手を握り疲れ果て眠っているグレイがいた
ナツは、あの時のグレイの呟きを少し聞いていた。
そのことを思い出したらすごく嬉しく思い・・・たまには風邪をひくのもよいと感じた。

あの時、夢の中で優しく頭を撫でてくれたのはグレイかもしれないと
ナツは、思っていた。

その翌朝。

いつものナツに戻り、グレイにお礼を言って一緒にギルドに行きいつものメンバーでクエスト行った。

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