過去拍手文
□きゅんきゅん対決
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｢さやか〜｣
｢ん？｣
今日は彩をきゅんきゅんさせたる。
その名も、メガネ攻撃。
｢映画なにみる？｣
｢んーやっぱアオハルちゃう？今時は｣
｢あー！見たいそれ！｣
目は悪くないけど
映画始まる前にメガネをかけようと思う。
彩はたまにメガネを掛ける人にきゅんってするらしいで
ってこの前里香ちゃんに言われた。
彩どんな反応するかな
｢あたしらも青春真っ只中やけどな｣
｢ばりばりライドしてるよな｣
｢そーでもないわ｣
｢ちょっとー！｣
相変わらず意地悪やな。
けど絶対きゅんきゅんさせたるからな。
｢意外と混んでんなー｣
｢せやなー｣
映画館につくとお正月にも関わらず
大勢の人たち。
みんな何観んのかなー
｢家族連れ多いからみんなベイマックスちゃう？｣
｢やんな｣
中にはカップルとかもいるし
やっぱアオハル観に来た人もいるっぽい。
｢後ろでええよな？｣
｢うん！｣
珍しく彩がチケット代を払ってくれるらしい。
何か、優しい。きゅんと…した、かも
｢山田行くでー｣
あかんあかん。
今日は私が彩をきゅんきゅんさせんねん。
｢まってー｣
｢ちょー見やすいなあ｣
｢ベストやなここ｣
後ろの真ん中の席は見事に見やすくて
ほんまはメガネなんか全然いらんけど
そろそろ始まりそうやし
明るいうちに掛けようと思う。
｢やま、だ……っ、｣
予想通り彩は顔を赤くさせた。
作戦成功、やんな？
｢ん？｣
｢あ、いや…メガネ、掛けんねやな｣
｢うん｣
｢(あかん！不意のメガネはあかん！可愛すぎる！)｣
きゅんきゅんしてくれたかなあ？
｢なあさやかぁ｣
｢…ん、？｣
｢(動揺してる、可愛いなあ)｣
｢なに？｣
｢(耳元で)きゅんきゅんした？｣
｢…っ//(あかんあかんあかん！可愛すぎるわ！なんなん？！山田のくせになんなん？！)｣
彩顔赤くしすぎやし。
映画もうちょいで始まるけど
今は彩を堪能したい。
｢ふふ、彩顔赤いで？｣
｢誰のせいやねん…//｣
｢たぶん私のせいやなあ｣
｢あほや…///｣
｢でもそんなあほにきゅんきゅんしたん、彩やで？｣
｢やからあたしもあほや｣
私のきゅんきゅん作戦は大成功。
けどいちゃいちゃしてたら
映画始まっちゃって集中して見たつもりやけど
結局彩ばっかり気になって
内容全然入ってこおへんかった。
彩に反撃された…。
私はいつでも彩にきゅんってしてんねんけどな。
きゅんきゅんさせられた山本さんは
きゅんきゅん返しを試みる。
山田のくせにあたしのこと
きゅんきゅんさせやがって…！
つかきゅんきゅんってなんやねん！
しかもくっそ可愛すぎたし！
あんたもきゅんきゅんしろ、あほ
恋人つなぎをして
指を一本ずつ絡めなおす。
肩に頭をちょこんと乗せてみる。
最後に恋人つなぎをしたまま山田の太ももに乗せて
絡めた指を離して太ももをかすめてみる。
山田はいちいち反応して
たぶん映画に集中してるふりしてしてへん。
どうや？あたしやってやられっぱなしちゃうねんで？
｢(耳元で)菜々、きゅんきゅんしたやろ？｣
END