小説
□私じゃだめですか?
1ページ/6ページ
私がコンサートで一番緊張すること。
それは……ソロ曲。
AKB48として真のソロ曲を初めて貰ったのは私。
当時は喉の手術をする前ですごく苦戦していた。
声がハスキーボイスでうまく操れなかった。
そんな自分も嫌で…。
そんな時いつも傍にいてくれていたのが有華だった。
一人でステージに立つのが怖くて
何度も心が折れそうになった。
それでも一人でステージに立てたのは
有華が隣にいてくれたから。
「優子なら大丈夫。失敗したってええやん。そうやって成長してくんやから。ファンの人だって応援してくれてる。せやから安心して歌ってきな」
そう言って肩を”ポンッ”って叩いてくれて。
当時まだ関西弁が全然抜けてなくて
バリバリ関西人丸出しだった有華。
そんな有華がいてくれたから私は今もこうして歌えています。
梅雨のこの時期にこの曲はピッタリ。
超がつくほど久々の有華とのカラオケで
有華が一番に入れた曲が…
「なきながら微笑んで」だった。