小説

□おかえり、行ってらっしゃい
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佐江は優子が好き。

優子は佐江が好き。


お互いに分かり合っててなんだかんだで付き合って5年。

長いようで短いような5年。


いろいろあったけどやっぱり佐江は優子が好き。



「今日は佐江の選抜復帰祝いね!」



無邪気に笑う優子。


こうやって久々にシングルに参加して
久々にメンバーとホテル。

今回は誰となっても仕方ないと諦めかけていたのにスタッフさんってすごい。


佐江たちの仲をちゃーんと分かってくれてる。



「3回も休んだから久々で緊張する」


「あは、佐江らしくない。3回休んだ分ファンに見せ付けなよ?存在感」



優子って。

子供だなーって感じるときもあれば
急に大人に感じる時もある。



「あったり前。やってやるし!」


「ふふっ、うん。その粋だよ」



撮影は順調。

プール楽しかったしなによりこの雰囲気に久々に入れたことが嬉しい。

まだ置いてかれてない。
まだ佐江、大丈夫だ。
そう思えたことが嬉しい。



「あっという間に夜だねー」


「ほーんと」



お風呂にも入り、メイクも落とし、寝る準備は完了。



「ってかやっぱりあたしたち同室だね。さすがは恋人」



窓から海を眺めながら優子がつぶやく。



「うん。今後もずっと一緒だよ、きっと」



お風呂上りはいつも裸なのに、今日は珍しく服を着てる。


そんな優子を後ろから抱きしめる。



「んー?どうしたの、佐江ちゃん」


「なんか…優子ってちっちゃいくせにでっかい」


「それって胸を言ってんの?」


「は?違うわ。チビのくせに存在感がでかいって言ってんの」



すーぐ胸って言うんだから、このおっぱい星人は。



「存在感は佐江だってすごいよ。選抜にいるのといないのとじゃ大違い。みんなが一気に明るくなった」



佐江が優子を抱きしめてたはずなのに
いつの間にか佐江が優子に抱きしめられてる。



「佐江、優子に出会えて幸せ」


「なーに言ってんの。あたしだって幸せだし」



そう言って優しいキスをくれる優子。

やっぱり佐江よりお姉ちゃんでいつも敵わない。



「優子………好き//」


「ん。あたしも好きだよ」



今度は優しいキスじゃなくて深くてえっちなキス。


もう何も考えられないくらい優子でいっぱいになる。



「優子……っ」



佐江は苦しくなって優子の胸をたたく。



「っ…。ごめん、苦しかった?」


「んーん。なんか…えっちなちゅーだった」


「ははっ。そう?じゃあ、もっとえっちなこと……する?」



優子は佐江の顔が赤くなるようなことを平気で言う。


佐江は結局いつもそれにドキドキして…。



「……する///」



優子としたくなっちゃうんだ。





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