小説

□10年後の君へ
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私は10年後も君を
愛しているだろうか。

君も同じように私を
愛してくれているだろうか。



「ともちーん!」


君はいつも自由だ。


「どうした?」


不安を隠すように冷静に。


「今何か考えてた?」


伝わっちゃうのかな。


「何でもないよ。」


ただ不安なだけ。


「そっか。ねぇ、ともちん…」


君が甘えた声を出すのは
愛が欲しい証拠。


「ん?」


いつもより優しく応答。


「今日…家行きたい。」


久しぶりに会ったし
友も智不足だし。


「いいよ。」


愛確かめないとね。



――――――――――――――




「さっき本当は何考えてた?」



着いてそうそういきなり質問。



「いや、たいしたことじゃないし。」


くだらない心配だから。


「教えて。」


これは下がらないな。


「…10年後も愛し合ってるのかなって。」


あぁ恥ずい。


「ふふ。あたりまえ」


当たり前はいつまで
当たり前で
いられるのだろうか?


「智、おいで」


手で軽く手招きすれば
すぐについてくる。


「ともちん…。」


間髪いれずに
唇に優しいキス。


「ん…。」


色っぽい声が
智の口から漏れる。


「んっ、はぁ…」


きつそうだから
離してあげれば
また色っぽい声を出す。


「智、エロくなった」


それはきっと…


「そんなこと…ない」


「誰かとヤった?」


そうでしょ?


「…ヤってない」


嘘つきは嫌い。


「怒らないから教えて」


お仕置きはするけど。


「…佐江ちゃん」


まぁそこらへんか。
だいたいいつも佐江か有華か
くらいしかいないんだから。


「じゃあ、忘れさせてあげる」


痕をつければ智は友のもの。


「…痛いよ」


知らない。


「智には、お仕置きしないと」


今日は止まんないよ。


「やだよぉ」


そんな声、通用しない。


「智は友以外も愛すんでしょ?だからお仕置き」


っていうか
友が智を愛したいだけ。


「智はともちんしかいないよ?信じて」


智は嘘なんかつかない。
そんなの分かってるけど
わざと知らんぷり。


「智をこんなに愛してるのに」


「智も愛してるよ」


知ってるし、分かってる。
けど、知らんぷり。


「なら友だけを見て」


「…見てるよ」


「なら、どうして…?」


理由が聞きたかった。
友を愛してくれてる証拠が
欲しかったから。


「ともちんに認めてもらうため…かな」


何…それ。


「認めるもなにも十分エロいし友のために啼いてくれてるじゃん。」


とっくに友は
智の虜だってば。


「…ばか」


誰がバカだよ…


「今日も友のために啼いて。愛してること証明して。佐江とか有華じゃなくて友のことを」


「智はともちんしか愛してないから」


調子いいんだから。


「ともち…ん、ふぁ…ぁ」


優しくキスをする。
だんだん激しく舌を絡めて
智の嘆く声に興奮を増す。


「やっぱエロ」


耳元で囁けば
智の身体がビクッと反応する。


「エロく…ない」


そんな口訊いてられんのも
今のうちかな。


「智、一回座って」


素直に言うことを聞く
智が愛しい。


「何するの…?」


秘密の愛だよ。

座った智をすかさず
四つん這いにさせる。


「抵抗すんな」


「いやぁ…」


エロい智をじっくり見ないと。


「この方が、興奮しない?」


今日かなりSかも。


「やだよ…ともちん……」


すぐやじゃなくなるよ。


「顔見えなくなるけど、友いっかいやってみたくてさ」


あー世に言う変態だ、友は。


「へんっ…たい…」


人のことバカにしちゃって。
ってさっき
自分で言ってたけど。


「変態で結構。だけど智の方が多分…いや絶対変態」


だってほら。


「ともちっ…あ…んぁ…や…」


服の上から胸を
軽く触っただけで
こんなにも感じてる。


「ほら変態。ねぇこの体勢どうなの?」


意地悪かな?
でも案外智は乗ってくれたり。


「き…もちぃ…かも…」


素直な智には
もっと意地悪したくなる。



優しく優しく
四つん這いの智の上に
乗って胸を弄ぶ。


「とも…ちぃん…ぁん…いじわぁる…ぁ…」


可愛い声で啼く智。
顔は見えないけど
ずいぶんエロいことは分かる。


「ふふ。可愛い」


そう言いながら
Yシャツを脱がす。



ブラジャーのホックを
外せば下に垂れる智の胸。

「はず…かしぃ…よ…」


そう言って
両ひじを付く智。


「あれ。疲れちゃった?」


「ぅん…ねぇともちん…」


一旦手を止める。
焦らしすぎると怒るからね。


「なーに?」


「…智美って呼んで」


あら…。
智美って呼ぶと
よりいっそう智は感じる。
自分で分かってんのかな。


「ん。智美」


耳元で囁けば
体を震わせ足を擦らせる。


「とも…ちん…」


甘声と同時に
止めていた手を再開させる。


「智美、足擦んの早い」


早いっつってんのに
また擦るし。
智美効果半端ねぇ。


「んぁ…ぁ…」


智美の甘い声が
部屋中に響き渡る。


「感度よすぎでしょ」


そう言うと
さらに足を擦らせる。


「あ…ぁぁ…とも…ちん…下…触って…」


あれ。
素直じゃん。
ちょっと調子狂う。


「超漏れてるんですけど」


「いわなぁ…ぃで…ょ…」


可愛すぎて死にそう。

とか本人に言ったら
ぶん殴られそう(笑)


「智美…」


「…んぅ?」


「ふふ。愛してる」


なんだろ。
急に今伝えたくなった。


「智も…愛してる…ょ…」


その言葉と同時に
指を2本沈める。


「あっ…んぁ…んっ…」


今にも友を溶かしてしまいそうな甘い声。
その声に友は理性をどんどん
遠くに飛ばしていく。


「智美…可愛い」


「んぁ…かわ…ぃ…くなっ…」


「可愛すぎるよ」


本当、可愛すぎる。


友は指の動きを早め、
確実に突いていく。


「そこぉ…ぁ…だめっ…ぇ…」


「ここ?気持ちい?」


「ぅ…きもちっ…ぁ…ん…っ」


友の指で乱れる智美。
20歳になってよりいっそう
エロくなった。


「ともちっ…イッ…ちゃぁ…」


「ん?イきそう?」


何度も何度も
首を縦に動かす智美。
ラストスパートをかけるように
指の動きを早める。


「んっ…イく…イッちゃうっ」


「いいよ。イッて」


「とも…ちんぁ…イくっ…ぁ…んっ…あぁぁぁっ」


甲高く声をあげ智美はイッた。



「可愛すぎなんだよ」


まだ言うかって感じ。


「もう。可愛くないってば」


「久々だったから余計…ね?」


智美は怒ったように


「別にっ」


ってそっぽを向いてしまった。
そんな姿も可愛くて
思わず後から抱きしめると


「ともちんが好き」


って。


何度も聞いたよ。
聞きあきちゃったよ。
智美が友を好きなら
友は…


「友は智美を愛してるよ。10年後もずっとね」



END

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