影と光

□貴方に贈るExpressif
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静かな部屋に鳴り響くピアノの心地いい音色


滑らかにスラスラと動く細くて長い綺麗な指

そこにはしっかりとテーピングが巻かれてあるのが少し残念だ…




そんな彼、緑間真太郎は趣味だというクラシックの楽曲をピアノ演奏で披露してくれている


これはオレへの誕生日プレゼント

心の隠った、なによりも
あの「真ちゃん」からってのが重要なポイントだ

…嬉しくないはずがないだろ?




貴方に贈るExpressif




部活終わりの放課後、
帰りの支度をしていると真ちゃんから家に来いと誘われ…いや、命令されたと言うのが正しいか
家にお邪魔することになった


無論、じゃんけんに負けたオレがリアカーを引いて緑間の家に向かうのだから、
お呼ばれされたと言うよりついでに来いと言われているようなものなのだか…



「にしても真ちゃんさぁーどしていきなりオレを誘ったワケ?

つーかムダにでけーなこの部屋」



家に到着し、部屋に通されまず広さに驚き
目に入ったのは大きなグランドピアノ



「…オマエと恋仲になってからまだ一度も招いたことがなかったからな。」


せっかくだから今日のような特別な日が良かったのだそうだ



「特別な日?どーゆう意味だ?」


「やはりオマエは馬鹿なのだよ……自分の誕生日も忘れるとはな」


「真ちゃんオレの誕生日覚えてくれてたんだ!?」



まさか緑間が誕生日を覚えてくれていたとは思いもせず、柄にもなく本心で驚いてしまう



「…悪いか?」

「いや、滅相もございませんっ!!」



「高尾、今日はオマエの誕生日を祝うために呼んだのだよ」



本題に入ったのか、今日オレを自宅に呼んでくれた理由を証してくれる


 
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