A.I.の少女兵器
□03話
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何も変わらない日常。
俺はいつも通り獄寺君と学校に行って、いつも通りに教室に入った。
が、
「 ツナーーー!! 」
「ゲホッ!?」
入った瞬間南條ちゃんから攻撃を受け(抱き付かれ)、意識が飛びかけた。
「聞いてよツナ!ツナ?聞いてよ聞いてよーー!!」
「う、うん。聞いている、よ…」
朦朧したところで、肩をガタガタ揺すられ意識が遠のくような戻るような・・・
どうやら今日は一段とハイテンションらしい。あ、獄寺君が騒いでる。
「あ、あのね……父さんの病気が治るんだって!!」
「え…?」
南條ちゃんとは小学校から同じだったから、家庭のことはよく知っている。
お母さんはすでに他界していて、お父さんは重い病気。
しかも医師に直せないと宣告を受けるほど、酷い病気。
それを―――――
「治せるの!?」
「うん!イタリアの人がね、研究をしていてぜひお願いって!!」
南條ちゃんは眩しいほど笑っている。
付き合いはけっこう長いけど、こんな嬉しそうなのは始めてかもしれない。
「じゃあどの位学校休むのかな?イタリアに行くとしたら…」
「あ、聞くの忘れた。でもけっこう休むと思う…
あー!!また授業遅れる!休んだ分のノート見せてね」
「あはは、うん。いいよ」
「サンキュー!じゃあたしは雲雀さんのとこに行って話してくんね!先生に言っといて!」
「へっ!?もうすぐ一時間目―――」
「数学だからバックれる!!」
俺は「えぇぇーー!」と叫ぶと、南條ちゃんはもの凄いスピードで教室を出ていった。
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