A.I.の少女兵器2
□31話
1ページ/4ページ
「ん………あれ…?」
「鈴音ちゃん!?目が覚めたのね!」
「てきは、ろうしたの…?」
あれ、すっごい呂律が回らない。
周りがうるさい…ヘリコプターの音?ヘリ……
「ろいて!やられゆ前にやらなきゃ!」
立ちあがって皆を押しのける。
あれ、何で、翼が全然出てこない。武器も…早く早く。
視界ももやがかかってるみたいに見えない。
「あたひが…皆をまもるんやから…ツナに、ほめてもらうん…!」
ふと、あたしの声を遮るように誰かが頭を撫でた。
優しい…あ、これルッスの手だ。
「もう……いいのよ鈴音ちゃん」
「終わったんだ鈴音」
視界が晴れやっと気付いた。
アジトも森も何もかもなくなってることに。
足元には何十キロにも渡るクレーターにゴツゴツした足場。
「あれ…?あ、たし…また、やったの?」
「……作戦終了だぁ」
「……よくやった鈴音」
あたしと目を合わさないザンザスとスクにお礼を言った。
そして、ごめんね。
「あたしを……殺してください」
.