A.I.の少女兵器
□12話
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嫌な胸騒ぎがして俺はまた走って教室に向かった。
けど、入っても中は電気が消えてて、音が聞こえなくて……いない…?
「(山本がまだいたって言ってたけど…)」
自分の机のところに歩いて行くと教室の隅でガサリ、と聞こえた。
振り向くと、鈴音が隅で小さくなっている。
『最近鈴音、もの食べないのよ』
『ダイエットって言ってたけど訳アリっぽいのよ』
『あんなのより―――全然大きかったぜ?』
「鈴音…?」
小さく呼びかけると、体がビクリと震えた。
振り向いた鈴音は――――
チョココロネを食べていた
「………………………」
「ア、アハハ…お腹が減って」
俺の緊張を返してくれ…ッ!
何だか一気に緊張が溶けて近くに座りこんだ。
鈴音は「ごめん?」と言って俺の顔を覗きこみ…真剣な顔になった。
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