A.I.の少女兵器2
□35話
1ページ/3ページ
「……あれ、夢?」
朝日で目が覚めるとそこは見知らぬ部屋。
どっちが夢か分からないあたしはふらふらと台所らしき場所に向かうと、そこに確かにテツ二尉がいた。
昨晩の泣きじゃくった現実を思い出す。
「…ん、起きたか」
「テツ二尉、ここはどこですか?」
「俺の秘密の隠れ家だ。顔洗ったらメシ行くぞ」
メシ?行くということは外に行くってことのはず。
ここは多分敵陣から遠くないと思うんだけど大丈夫なのか。
「あーあっと!徹夜させられて眠ぃなー!」
「て、テツ二尉声大きいです!敵陣に近いですし…」
「大丈夫だろ、最終兵器のお前と居れば」
「…………その時有効射程内にいると二尉も死んじゃいます」
テツ二尉は黙った。というか冷や汗をかいていた。
もうあたしは普通にやってもそうなる。いるものいらないもの全て消してしまう。自分でも気付かないほどに全て一瞬で。
あっと言う間に消してしまう。
「…あたし、もう」
ため息と共に声を漏らすとそれを遮るように銃声が響いた。
「敵!?何で、あたし感知出来なかった…!?」
「いや、タバコ取った」
テツ二尉は販売機を壊してタバコを盗んでいた。
「………泥棒!!」
.