A.I.の少女兵器2
□36話
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「はぁ…疲れた。もう疲れた!もう駄目…」
「うるせー何回言ってんだ鈴音」
テツさん(二尉は面倒だからこれでいいそうだ)と服などを買った(盗んだ)帰り。
落ちてたバイクのガスがなくなり10キロほど歩いていた。
日常になったような、非日常になったような気がしてテツさんと話していたとても楽しい。
「さっきから威張ってますけどあたし階級上ですからね!」
「はいはい、なら飛んで帰れ鈴音一尉殿」
「二尉様の体気遣ってるんですー」
帰ったらきっと厳罰で腕立て500回とかだろうから。
バイクを引いて並んで歩いているとふとテツさんが真剣になった。
「……もう帰れ」
少しだけ足が止まった。
「……どこに?」
テツさんは困ったように笑った。
「また遊べるだろ」
「……また、なんてない」
理屈じゃないけどあたしは兵器だからか分かっていた。
そんな約束が叶うことはないって事を。
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