A.I.の少女兵器2

□41話
1ページ/3ページ




ここに滞在して一週間。

鈴音は昔話をよく話すようになった。
確認するように、慈しむように、俺たちの恋をゆっくり鈴音は語る。

ゆっくり、幸せそうに。



「鈴音、ちょっと電話してくる」

「はーい!気を付けてね」

「うん、行ってきます」


うまく電波が入らないから、俺は本部と連絡を取る時ここから少し移動する。
裏の丘には大きな一本杉があって下は電波が来る。
鈴音に嫌な言葉を聞いてほしくない、というのもあるけど…



「………?」


今日は先客がいた。
黒服の、男―――…
一瞬ボンゴレを狙いに来たマフィアと思ったけど、違う。こいつは…



「私はネファーネクトの研究員です」

「な、何しにきた!」


普通に歩み寄ってきた男に身構えると、何かを握らされた。
これは、クスリ?

男を見ると一礼されて薬に視線を落した。



「終わりを救うことはできません」


.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ