A.I.の少女兵器2
□47話
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時の流れは早いもんであの少年時期から10年の年月が流れていた。
俺は結局リボーンに捕まりなんやかんやトントン拍子でボンゴレ十代目に。
もちろん裏社会に属する以上人間の汚い部分をたくさん見ているけど…だからこそ何でもない日常が愛しい。
本部でお茶飲んでたり隼人たちと出掛けるのは楽しい。
そして、ふと故郷の並盛で一息つくこの瞬間が一番嬉しい。
「全然変わってないなー」
街を一望できるこの懐かしい展望台。
この並盛は変わらず平和で平凡で時間がゆっくり流れている気がする。
あ、中学校発見。
位置も校舎も何も変わってないけどちょっと黒ずんだ?10年の年月か…
「…ただいま」
心地いい風が吹きあがり頬を撫でる。
ここは今も昔も俺の大好きな場所。
鈴音との記憶の欠片が眠る場所。
あれほど探しても、結局鈴音の手掛かりは一つも見つからなかった。
もう諦めてもいるけど悔やんだり悲しんではいない。
たくさんの思い出を鈴音にもらい、成長させてもらった。
「ありがとう鈴音」
この記憶を胸に 俺は今日を生きる
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