Memo

気まぐネタ帳(。・ω・。)
何でも投下するのでカオスになるかも

気分で顔文字を使用する場合がありますのでご了承を

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◆復活:籠の鳥は大空へ飛び立つ 


「生き残りを殺せ!」
「娘が残っているはずだ!」
「不穏分子は全て斬り捨てろ!!」
「エルヴィン家を残すな!」

徐々に近づく怒声に目を細め、私は化粧台を動かした。ズズッと重い音がして人が1人通れるくらいの道が現れる。

「乳母や…ここから逃げて」
「お嬢様!嗚呼なんと言うことを…!」
「死ぬのは、私だけでいいわ…」

もう、お父様もお母様も妹のローザも死んでしまった。もう残るエルヴィン家は私のみ。
生き残ってどうする?
復讐でもしろと?
それでは彼らと同じではないの…?私が死ねば今まで続いた憎しみも終わり消える。生きれば悪戯にそれを長引かせる。
さすがにもう 憎むのは疲れたわ…

「閉めるために私は残らないと」

泣く泣く乳母やは頷きその隠し通路を通った。
この先の地上は城からかなり離れているからきっと無事に逃げ延びることが出きるはず。
…どうか 生きて

「………」

怒声がすぐそこに聞こえるのを感じた。
柔らかなソファに座り空を見上げる。

バターン!!
「いたぞ!殺せ!」

嗚呼 なんて綺麗な青空

「エストラーネオに再び栄光を!!」

まるで 貴方のような空よ
ジョット…


*****
後に訪れたジョットは
静まり返った城で 微笑み眠る恋人を見つることとなる
憎しみは決して終わらない…

2012/11/24(Sat) 10:07

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