A.I.の少女兵器2

□28話
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ドォォン

               グシャッ
        ビチャ


バァァン




イタリアの道路が赤に染まる。
そしてあたしの変形した腕も赤に染まった。



「……久しぶり」

この全てを忘れられる暴れる感じも血の匂いも人を殺す、気持ち悪い感覚も2週間ぶり。

まだ切り替わってないせいで何も考えられない。


「……聞いてるかい?鈴音」

「あれ、いつの間にいたの?」



気付いたら肩にマーモンが乗ってる。


「大丈夫かい?」

「うん。でもなにも思わない感じが怖い」

「<黒の殺戮者>も人間らしいところがあるんだね」



皮肉っぽい声にあたしは少し苛立った。
人間らしいって…あたしはこれでも人間だ。

体の半分、いやほとんどが兵器に犯されても人間だと言い張りたい。

ヒトを殺して、こんな世界を知ってももう引き返せないし。




「帰ろっか、マーモン」

「…質問するけど、人を殺すってどんな気分?」



いきなりな質問に首を傾げ、

あたしは決まってる、と少し笑った。






「死にたい気分だよ」







(もう死んだじゃないか)
(ハッ!な、なんてこったー!)
(………)



end
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