闇口の世界理論
□比嘉高校
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「ここでしたか田仁志くん、不知火」
「き、木手ばー」
「いっちゃし(どうした)?」
海岸にいたのは田仁志と不知火。
不知火は潜水練習、田仁志は隠れてお菓子を食べていたらしい。
いつも注意する田仁志を無視し、誰かを探すように見渡した。
「2人…少ないですがいいでしょう」
「木手?」
2人に近付いた木手の手には黒々しいトンファー。
それを一振り。
ゴキィッと嫌な音がして不知火の首の骨が不可解な方向に折れた。
「なにするんばぁ!?」
「殺し、ですよ田仁志くん」
縮地法により一瞬で間をつめる
しかしそれを予想できた田仁志は急所だけは避け、鈍い音がなった。
「ぐぅ…ッ」
「避けましたか。では攻め方を変えましょう」
トンファーを振ると鋭い刃が出てきた。
折れぬなら斬れ
田仁志がトンファーの変化に目を見開いた時にはもう鮮血が散っていた。
「ぞろぞろ来ますね…知念くん」
「…人殺しかちまる(捕まる)からだめさー」
「捕まりませんよ。玖渚がいるので…ね!」
ヒュン、と音が鳴り知念はかわす
比嘉一背の高い知念はリーチを使い誰よりも縮地法をいかせ、遠くに逃げれる。
他の者に知らせに行ったのか……しかし木手は追いかけない。
「誰1人として逃げしませんよ。
匂宮永四郎…私は殺し屋依頼人は秩序。十四の十字を身に纏いこれより使命を実行します」
匂宮永四郎はゆっくりと部室へと歩いた。
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