闇口の世界理論

□不動峰高校
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「鉄…お前…」

「ち、違う!俺はただ、襲われたから!」

「京介が…?」

「そうです!いきなり…お、俺は、何も」



鉄はその場に座り自分の手を見た。
京介の頭は握りこぶし大に陥没していて…生きているとは、思えない。


「…深司と辰徳を探してくる」

「俺も行きます橘さん!」


正直、鉄といたくなかった。

殺したいと思ってなくても興奮状態でなにが起きるかわからない。
鉄をその場で待たせることにして2人で歩き始める。


「きっと2人は大丈夫だ」



俺も心の中で祈るように呟いて探すと幸運にも辰徳と合流出来た。

少し錯乱してるが無事。あとは深司だけだと後ろを見ると―――深司が、ナニかを持って、立っていた。


「深司…!?」

「はぁー本当面倒だよなぁ。彼女も彼女で酷いしさ」


ヒュンッと風が横切る。

急いで振り向くと辰徳の、首が、飛んだ。



「ヒッ!?うわああああ!!」

「ま、惚れた弱みだよな。しょうがないや【記憶持ち】俺くらいだし」

「神尾!逃げろ!」


腰を抜かしながらも這いつくばって部室の方向へ逃げる。
橘さんが囮になっているのも気付かず。


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