闇口の世界理論
□パンドラの箱を開けた女
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チラリと彼女を見るとお気に入りの服が血に濡れたと嘆いている。
誰の血?もしかして…
「闇口蓮二を見ませんでしたか?」
「ん?仁王くん、柳生くんと一緒に殺しちゃった」
ごめんね、と綺麗な表情で謝られて絶句する。同時に赤也の肩も震える。
何だか≪人類最美≫の様子がおかしい。
可笑しい?これは俺も慣れ親しんでいる…殺気というものだ。
「どうして私がこんな事をし始めたかわかる?」
ビクリと肩が震える。
「私ね、すっごい怨んでるんだ」
警鐘が鳴り響く
「貴方達――立海全員を」
「赤也逃げろ!!」
赤也を引っ張り横に飛ぶ。
チリッと頬が痛んでクナイがかすったのが分かる。
「記憶を消したのは私達だけど悠々生きる皆が憎い」
「部長!」
軽く舌打ちして再び避ける。
俺は、零崎真識はどちらかというと弱い部類だ。知名度も低く古武術遣いの若、零崎京識の方が強いだろう。
そんな俺が彼女から逃げ切れるなんて…
≪人類最美≫、闇口夜魅、夜魅か。
何か覚えだせそうだ
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