闇口の世界理論
□最後の晩餐
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「Congratulations!!」
とうとう立海部員も消された晩にその宴は開かれていた。
広い部屋に高い天井、煌びやかなシャンデリア、豪勢な料理の数々。
上座にて漆黒と真紅の和ゴスに身を包んだ≪人類最美≫闇口夜魅はそれを見ていた。
「夜魅さんおめでとう」
「何に喜んでいるのか知ってるの?」
「夜魅さんが喜ぶなら世界の終焉でも嬉しいッス」
その言葉に満足し赤ワインに口をつける。
この場にいるのは零崎唯識、闇口リョーマ、薄野国光、匂宮永四郎、奇野光、零崎京識、闇口侑士、天吹仁、拭森清純、石凪深司 と闇口夜魅の11人。
「俺もしっかりやってたのになー褒美は料理か。まぁ期待してないけどさ」
「うふふ、深司ありがとう。大好きよ」
「まぁ、うん。……はぁー」
クスクスと嬉しそうに笑う夜魅。つられて笑う者。
そして――不信感を抱き何も語らぬ者が多数。それは正常なのかもしれない。仲間を惨殺しろという命令を意味もわからず遂行していたのだ。
「≪人類最美≫…」
「どうしたの若…じゃなくて京識くん」
「零崎真識を知りませんか?」
立海大附属高校部長、幸村精市こと零崎真識。
どこを見回しても真識とその奴隷の闇口蓮二がいない。夜魅はああと呟いて足を組み直した。
「 邪 魔 だ か ら 殺 し た の 」
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