闇口の世界理論

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「好きです!付き合ってください!」


初めまして秋月夜魅です。
私は今屋上でとても少女漫画でよくある告白を受けています…

自分で言うのもあれだけど私はけっこうモテるほうで告白を受ける。
でも男子には興味がなくているも断らせてもらっている。今日の彼も格好いいとは思うけど…



「ごめんね…今彼氏ほしくないの」

「あー、やっぱり噂通りか」



噂になってるのか、と内心溜め息を吐きながら苦笑する。

サッカー部らしい彼は気が乗ったら試合に見に来てくれと言いすぐ走り去って行く。
私の横をすり抜ける表情は何度も何度も見たもの。

ああ、だから直接の告白は苦手なの。

泣き笑いや強がった笑いをどうしても見てしまうから。




「……帰ろう」


本当は部活に行けばいいんだけど今日は気乗りしない。
極力人に会わないような道を通り校門まで足を止めずに進む。



「夜魅!おかえりー!」

「あ、仄花ただいま」

「サッカー部2年エース君はどうだった?」

「断ってきたよ、いつも通り」


彼女は同じクラスの加賀井仄花(ホノカ)。

バレー部の鬼部長らしいけど私にとっては唯一の友達と言ってもいい。
女子の友達はあまりいないから。



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