闇口の世界理論

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「こんにちはー!」


部室に入ると、すでに皆揃っていた。

私に遅いよーと手を振っているのは“異文化研究部”部長の佐々木岐乃(ササキ キノ)
クォーターで特技は8ヶ国語話せる事。趣味は髪いじり(今はド派手な金髪ロール)だ。



「さてー夜魅ちゃん来たし、これあげる」

「はい?」


ポンと渡された紙袋。
何だろうと中の赤いのを引っ張るとサリーが入っていた。



「あ、出来あがったんだ!」


文化に親しむために民族衣装を取り寄せたりするんだけど、これが部活の一番の楽しみ。
民族衣装はどれも良い所が合って可愛い。
けどこれは岐乃さんが改良した衣装らしく、タグに【改良】と書いてある。



「さっそく来てね我らが姫・夜魅ちゃん」

「うん、ありがとう!」


改造版サリーを着替える個室で広げてみる。


「…………」



これは、改造しすぎかな…

完全自分好みに作り替えたんだろう、上衣のチョリの背中が開き過ぎている。
まぁ背中出てもサリーで隠せば…って何この薄い生地!金の刺繍キレイなのに!

でも、やっぱりいい素材使っているし可愛い。



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