A.I.の少女兵器2
□34話
3ページ/4ページ
あの時。仕事を休んでツナとの約束を守るため展望台に行ったあの日。
鈴音隊の者は死んだと聞かされた。
確かにいくら探してもリョウさんも中村さんも…テツ二尉もいない。
あたしのせいだーとか、無責任なことをいうつもりはない。
けど少しだけ寂しい。
ヴァリアーの皆がいて笑っていたから、小隊の皆がいたから…少し感情の消し方を忘れたみたい。
『うわー鈴音さんだ!』
『本物だ!本物の鈴音ちゃんだ!』
『貴様ら!“上官”に向かってなんて口のきき方だ!』
『じ、自分は鈴音さんにコーヒーをと!』
『自分は宿題手伝おーと!』
『嘘付け……戦場でナンパしてんな…』
いやだな、やっぱり戦場に立ったら思い出しちゃうよ。
.