A.I.の少女兵器2
□38話
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「あれ…テレビつけてるんだ」
「何だか渡辺さんが見たって言うから」
母さんも怖いもの見たさ?なのかたまに12チャンをつける。
というか学校サボったの怒らないのかよ…
最近俺も変わったけど母さんも変わった気がする。
たぶん鈴音と俺が付き合ってたのを知ってて、失踪した噂も聞いたから。
「…部屋戻ろ」
カバンを適当に投げてベッドに横になる。
それから鈴音のことを考えた。
ゆっくりゆっくり表情や声を思い出していく。
いつも俺の前から走っていなくなってしまう後ろ姿を思い出した。
こんな穏やかな時間は久しぶりだから時間が止まっているような、そんな気分になる。
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